映像授業とライブ配信授業、チュータリングの活用で、場所を問わず大学受験可能なビジネスモデルを確立（2/3）

チューター制度とライブ配信授業を組み合わせたオンライン校も用意

　小川さんは中学1年から6年間、業界大手の塾に通いました。大学に合格したことを報告したところ「本社で面接して明日から講師をしてほしい」と要望されます。11年間、塾で講師を務めてキャリアを積み、29歳のときに教務全体の責任者となりました。

　「個人や中小規模の塾は高校受験がメインで、大学受験の指導ができる先生は限られているんです。私が在籍していた塾でも、高校部はあっても3年生になる前に予備校に行くことをすすめていました。遠方まで通うのは時間的にも負担になりますし、慣れ親しんだ環境を望む生徒もいるため、高校部を作り替えることにしました」

　場所を問わず利用できる「ウイングネット」の映像授業を取り入れ、全教室で統一。講師は生徒のケアに注力できる体制を整えました。

　小川さんは独立する前から、都市部の予備校に行かなくても地方で大学受験に対応できるシステムを作りたいと考えていたそう。
　「前職の時代から、いろいろな塾の先生と話す機会がありました。個人塾は目の前にいる子どもたちだけのためにある。優れたカリキュラムで良い教え方をしていても、ごく一部の子どもしか受け持てないのが課題だと感じました」

　数多くの生徒に等しく機会を与えたいと、一人一人に寄り添うチューター制度と、自宅から参加できる「すきまNavi」を組み合わせた「ALCS」のオンライン校も開校。通学型の熊谷校、加須校と同様に学習計画の進捗状況を確認し、勉強方法などの相談にのります。

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