要望やTPOに沿って、日本人の美しさを引きたてる着物姿をトータルプロデュース（2/3）

一生の思い出づくりとして、女性フォトグラファーと共に「成人式前撮り同行撮影プラン」を用意

　山﨑さんは、打ち合わせの際にTPOも詳しく聞き取ります。
　「例えば成人式でも、前撮りなら写真で映えるよう大きめに帯を結んだり、式典出席なら、イスに寄りかかっても崩れないような帯結びにしたり。着ていく場所や会う人、飲食の有無、予想される動き、着用時間も考慮しています」

　年代によっても襟の開き方など着こなしが変わるほか、流行も変化。今は帯位置を高めにし、足を長く見せるのが主流だそうです。

　「トレンドもありますので、常に勉強ですね」と山﨑さん。美容室に勤めながら着付けを習った19歳の頃から、学びを欠かしたことはありません。独立してからも異なった流派の教室に複数通い、連続5時間以上ヘアセットを練習したことも。現在も、人気のメイク動画からプロ対象の配信講座まで幅広くチェックし、時間ができるとデパートで新作のコスメやメイク情報を仕入れます。

　「着物姿は写真に残す方が多いので、一生の思い出づくりをお手伝いするために道具も技術もアップデートが必要だと思っています。テクニックや感性を磨き、お客さまのために生かすことがやりがいでもありますね」

　着物姿をよりよく見せるスタイリング術も習得。女性フォトグラファーとタッグを組み、アルバムを制作する「成人式前撮り同行撮影プラン」も用意しています。
　「振り袖の柄がきれいに出るよう袖の下に板を入れたり、座る時は足元がすっきりするようピンチ留めをしたり。一手間で見た目が全く違ってきますよ」

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