音域や声量が飛躍的にアップする「響き」で歌う発声法を指導（2/3）

「音楽の楽しさを伝えたい」という熱い思いからヴォイストレーナーに

　声楽家としても着実に成果をあげていた姜さんが、あえて指導者としての活動に軸足をおいたのは、音楽の楽しさを伝えたいという熱い思いが起動力だとか。

　「ウィーン滞在中、私が一番驚いたのは、日常生活に音楽が溶け込んでいることです。“音楽の都”と謳われるだけあって、人々は当たり前のようにコンサートに足を運び、暮らしに音楽が根付いています。残念ながら、日本ではまだまだコンサートは特別なもので、ウィーンにはとても及びません。日常的に音楽を楽しむ人を増やすことで、音楽をもっと広げられたらステキだなと思い、ヴォイストレーナーの活動に力を入れるようになりました」

　そういう訳で受講者の層も幅広く、地域の合唱団に入りたい、シンプルに歌が上手くなりたいといった初心者も多く、受講生が歌いたい希望の楽曲を指導してくれます。

　「以前、『一万人の第九』に参加したいという50代の女性が来られました。もちろん声楽は初心者で、しっかり声もでない状態からのスタート。ドイツ語の発音にも大変苦労しましたが、レッスンを始めて約1年で『一万人の第九』への参加を果たされました。昨日できなかったことが今日はできるようになる。そんな成長を間近で、受講生の方と共に喜び合えるのが何より嬉しいですね」

　「毎回のレッスンが生活の張り」「新しい世界が開けたよう」など、受講生から寄せられる数々の感謝の言葉を励みにレッスンに勤しむ姜さん。「“響き”で歌う発声法は、ストレス発散にも最適です。ご年配の方にとっては健康や脳の活性にもつながりますし、音楽と触れ合うことで、人生は必ず豊かになります。だから、初心者の方にこそ私のレッスンを受けてほしいですね」と姜さんは力を込めます。

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【次ページ】歌に苦手意識を持っている初心者でも気軽に始められるレッスン

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