原倫子プロのご紹介
きれいな文字の書き方と、書道の奥深さを伝えるべく活動(1/3)
子どもから大人まで幅広い層を対象に、硬筆、毛筆、篆刻が学べる教室を開催
「実は、子どもの頃は文字を書くのが苦手でした。学校や家でよく指摘を受けていたので、自分の字にコンプレックスがある人の気持ちが分かります。また、私はもともと左利きで、小学校高学年から文字は右利きへ転向しました。生徒さんの利き手に合わせて、硬筆、毛筆、篆刻(てんこく)を手ほどきできるところが、ちょっと珍しいんじゃないかなって思います」
そう笑顔で語るのは、「原書道教室」の原倫子さん。岡崎市内で「男川教室」と「やはぎかん教室」を主催し、就学前の幼児から90代まで幅広い層が足を運びます。
「小学生のお子さんなどは、手本にならってお稽古するほか、書き初めなど学校の課題や公募展に向けて練習することもできます。鉛筆を持ち始めて間もない小さいお子さんは、自己流のクセがつかないように、鉛筆の持ち方からスタートします」
以前は毛筆が中心だったそうですが、小さいうちは、まず鉛筆を正しく持って、筆圧を調整しながら自在に線を描く運筆力を養うことが重要と考え、硬筆のレッスンも始めました。
「『とめ、はね、はらい』や文字の形、バランス、書く流れが分かるように、ひらがなを4分割にしたオリジナル教材を作成し、きれいな文字を書くための基礎が身に付くように工夫しています」
生徒の希望や目的に応じたコースを用意している原さんは、大人向けに、芳名帳や手紙などに美しい文字をつづる日常書やペン字もレクチャー。「石に文字を彫る篆刻は、ご自身の作品に押す落款(らっかん)として活用できるのでおすすめです」と呼び掛けます。