コスメ作り・ベビーマッサージ・香りの空間デザイン。生まれ育った田野町と大好きな神戸でアロマレッス（1/3）

和の趣ある建物にアロマがしっくり馴染むまで

　玄関を入って、そのお家の香りを感じたことはありませんか？
香水やコロンほど強くない、その人の持つ香りにほっと和んだり、リラックスできる場所での香りの記憶…。
「アロマテラピーは、植物から抽出される精油を様々な方法で利用し、香りを楽しむだけでなく健康や美容にも取り入れていく奥の深い世界です」
“帆南（はんな）”のオーナー、濵渦千里さんはアロマに魅せられ11年の、日本アロマ環境協会公認インストラクター。高知龍馬空港VIP室のアロマ空間ほか、公共施設の香りをコーディネートするなど、幅広い活動をしている女性です。

　古い町並みが残る安芸郡田野町、国の登録文化財に指定された築150年の自宅と、昔から縁の深い神戸の街で、濵渦さんは予約制のレッスンを開いています。
「愛着のある我が家ですが、古い建物特有の匂いには悩まされていたので、アロマディフューザーの器具を知ってから、好きな香りを焚いて焚いて…。そんな匂い対策で始めたことが趣味になり、この教室となりました」
蔵のある中庭に面した居間で、ソファに腰かけ生徒さんたちと談笑する時間。落ち着いたしつらえと、心地よいアロマがすっかり馴染み、入り口を開放する夏場など、下校中の小学生が「いい香り！」と覗いてくれたりするそうです。

　一方、娘さんの進学先でもあり親戚が多い神戸は、アロマと出会い学んだ大好きな街です。
「神戸国際会館でアロマのとってもいい香りに誘われたんです。たくさんのお教室があることを知り資格を目指して高知から通うことにしました。そして知識を身につけるうち、ストレスを和らげ心身をゆったりさせるのに、香りがいかに大切か気付かされたんです」
　田野町教育委員を8年間、経験した濵渦さんは
「今の子供たちは芳香剤などに慣れてしまって本当の花の香りを知らないかも知れません。そして大人も子供も、暮らしの中で感じるストレスが増えてますよね。香りがあるだけで気分がリフレッシュできます」
目に見えない力があるアロマテラピーの素晴らしさを知ってほしいとソフトな笑顔で語ります。

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