愛着のある大切な靴を蘇（よみがえ）らせる靴修理人（1/3）

どんな靴でもまず直ります！　あきらめないで相談を

　岡山市街地から東へ車で約30分。悠々と流れる吉井川にほど近い、のどかな地に靴修理専門店「足と靴の店フットライト．」（岡山県岡山市東区瀬戸町弓削）の工房があります。グラインダやソールプレスといった機械、ハンマーやニッパーなどの修理道具や材料が並ぶ作業場で修理にいそしんでいるのは、靴に携わって20年以上の職人・梶田つとむさん。

　「どんな靴でも基本的に直せるんですよ。他店で『直らない』『捨ててください』と断られた靴や修理が難しい登山靴などでも、あきらめないでぜひご相談ください」と話す梶田さん。靴底の革修理やゴム貼り、カカトやヒールの修理といった一般的な靴修理はもちろん、裏地のライニングが朽ちてしまったブーツ、底がボロボロになったスキーブーツ、ソールに穴が空いたスニーカー、ファスナーが壊れた靴など「元通りに直るの？」と思うような靴が全国から届き、修理を待っています。

　どんな状態でも引き受けられるのは、これまでに修理だけでなく靴の製作も手掛けてきた梶田さんの巧みな技術や靴に関する知識、資材を十分備えているから。時には、パーツにいったん分解し、壊れた部分を直してまた縫い合わせるなど、靴を1足作るのと同様の作業をすることもあるそう。

　「形見の靴、思い入れがある靴、履きなれて愛着がある靴をなんとか直してほしいという願うお客さまの気持ちにお応えできるよう、大切な1足を蘇（よみがえ）らせたい」という思いで「直せません」とは言わないそうです。「あとは、お客さまがどの程度まで直したいのかというご希望と予算に沿いながら相談をお受けします。メールでも修理のお申し込みをしていただけますので気軽にお問い合わせください」と梶田さん。

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