売り上げ・業績アップの道筋を、共に考える（2/3）

「こだわり＝強み」を生かした業績向上を目指して

　室岡さんが重視しているのが、企業や事業者がそれぞれ持っている「こだわり＝強み」です。これらを生かした事業計画や販売戦略の策定、研修会やセミナーの開催などを通し、「こだわり＝強み」を顧客に届けるための仕組みをつくっていきます。

　支援を行うに当たり、まず重要なのが依頼者への聞き取り。何をやりたいのか、現状がどうなのか、理想と現実のギャップ、感じている問題点、などを丁寧に聞き、課題を抽出します。複数の課題が浮かび上がった場合は、優先順位をつけるなどの整理を行った上で、道筋を立てて実行段階に入っていきます。「売り上げ拡大の前に経営の体質改善が必要な場合は、そちらの手立てを行い、良い状態にした上で売り上げ拡大を考えていく場合もあります。売り上げ拡大と体質改善は車の両輪だと感じています」。必要な場合は金融機関や公的支援機関などとタッグを組み、さまざまなニーズに対応できるようにしています。

　それでは「こだわり＝強み」を生かした売り上げ拡大とは、どのようなことでしょうか。例えば生活雑貨の場合。商品力と魅力があるにもかかわらず安値で売られ、売り上げが伸びませんでした。そこで販路を変え、商品力や魅力を前面に出すような売り出し方にしたところ、価格が上がっても受け入れられ、売り上げを伸ばすことができたそうです。「低価格帯と品質重視、ニーズが異なればマーケットも違います。『こだわり』は『強み』につながるものなので、それをうまく生かし、それに合ったマーケットを考えていくべきです」。メーカー勤務時代に培った方法論が、こうした考えの下地になっています。

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