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海江田博士

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海江田博士(かいえだひろし) / 税理士

税理士法人アリエス

コラム

軽薄に生きてきた私が少しだけ頭を悩ませた難しいテーマ―文学と哲学に関する極めて私的な一考察―後編

2024年4月25日 公開 / 2024年4月26日更新

テーマ:人生を考える

コラムカテゴリ:趣味

今日の目次

哲学とどう違うのか?!?
哲学と文学の意味を考える
哲学を研究することはないとは思うが・・
体力的についていけないだろうなあ・・
ちょっとだけ真面目に考えてみた難しいテーマ

哲学とどう違うのか?!?

わりと小さい頃から、実家にあった日本や世界の文学全集の作品を読みふけっていた私。
そんな風に本が好きだったというだけで、自然な流れで純文学に触れてきた私でしたが、以前から一つだけ気になるテーマがありました。
それは先述のように、文学が人間の本質をえぐり出し、そこに注視することによって、人が目指すべきより良い生き方や人生のあるべき姿を追求することがその目的の一つであるとすれば、それは「哲学」とどう違うのだろうということでした。

哲学と文学の意味を考える

「哲学」の意味については、
― 人生・世界、事物の根源のあり方・原理を、理性によって求めようとする学問。また、経験からつくりあげた人生観。―
とあります。後段の「また経験からつくりあげた人生観」という意味の説明は、その人の主義主張、思想信条みたいなことを指すと思うので、今回の主旨とは少し違ったものになります。問題は前段の「・・・を理性によって・・」というところです。人生の根源を求めるという意味においては、文学と共通すると思うのですが、その方法論が違うということなのでしょうか。
一方、文学がどう定義づけられているかといえば
― 言語によって表現される芸術作品。文芸。―
とあります。なんだか短すぎて味気ない表現です。文学の肝心なところは、なんといってもこの芸術性にあるのだろうと思います。哲学を芸術とは呼びません。
哲学の最も肝心かつ中心にあるものは理性であり、論理性ということになるのではないでしょうか。それに比べて文学は芸術作品であるだけに、感情や感性といったものが優先されるのだろうと思います。

哲学を研究することはないとは思うが・・

哲学は、私が子供の頃から文学に親しんできた点とは異なり、大学の教養課程のとき1年履修した経験があるだけで、哲学書を読んだり、何か特別に勉強したことはありません。だから、きちんと比較することなどできないのですが、文学に親しむほどに何か気になっていたのです。
ふと考えたのは、人生の本質を解き明かすのに、哲学が論理で構成された鋭利なメスのようなものだとすれば、文学はメスのような切れ味はないけれど、三徳包丁のようにより広い使い道によってそれに迫るものではないか、という比較です。(あんまりいい比喩でもないですね・・)
まあ今後も、文学に親しむことはあっても、哲学を研究するということはないでしょう。こんな風に、文学を哲学と並べて考えるようになったのは、文学に関して大衆小説や流行小説の類からではなく、いきなり純文学のしかも上記のようなかなり高度で難解な作家たちから入ったためなんだろうか、と思います。

体力的についていけないだろうなあ・・

私がまだ少年時代だった頃にも、石坂洋二郎とか富島健夫とかいわゆる青春恋愛小説みたいなジャンルの作家はいるにはいましたが、私はそっち系を読むことはありませんでした。おそらくあの頃は、せっかく気合を入れて文学に接するんだったら本物じゃなくちゃあ、という気分だったのかも知れません。勉強にはちっとも身が入らないくせに、そんなところでは妙に硬派なところがあったのが自分でもおかしく思い出されます。
というようなこともあって、年齢的にはかなり無理をしたレベルの文学作品に触れていたのでした。同じ作品を今読めば、当時とは全く異なった感想を持つに違いありません。たぶん、当時よりは相当深い理解や解釈ができるのではないでしょうか。
しかし、今さらあれらの極めて重たい文学作品を読み返すことはないだろうと思います。解釈や理解はより進んでいても、体力的についていけない気がするのです。

ちょっとだけ真面目に考えてみた難しいテーマ

そう考えると、うんと背伸びしていたと言っても、結局あの頃ああいった作品群を読んでいてよかったんだろうなあ、と思います。今こうやって、長い文章なりが書けるのは、当時無理をしてでも膨大な文学作品に触れていたから、と言えなくもないような気がします。
ああいった深淵なる文学の世界から入った私が、今こうやって書いているように、やがて哲学との比較を考えるようになったのも自然な流れなのかも知れません。とはいえ、この課題に自ら何らかの結論を出すことはないでしょう。今さら、哲学というものを深く研究する気になどなれないからにほかなりません。
なんだか今回は、とりとめもない文章になってしまいました。普段、極めて軽薄に生きている私が、少しだけ真面目に考えてみたちょっと難しいテーマでした。文学と哲学と接地点或いは相克、こんなテーマ、これからもときどきは考えてみるとしますかな。


火を見ているとちょっと哲学的になります。


おしまい

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