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コラム
「長期優良住宅制度」のギモン⑩~江戸時代に出来ていたシステム
2024年1月9日
江戸時代に日本の住まいは(地方により多少異なっても)尺寸法を基準として建てられ、それに応じて材料の寸法も決められていました。決められた寸法の材料で家を作ればどの家に行っても同じ基準で作られることになります。ですから家を建て替えるときに解体時に使えるようにバラバラにすれば次の家に転用できたのです。
例えば柱の寸法は、(現代にもつながる)3寸角や4寸角の断面寸法で長さは10尺と決められて流通していました。寸法が統一されたため、江戸時代にはすでに建築材の備蓄も行われていました。火事や地震で被害があってもすぐに対応できたのは同じ寸法の材が備蓄されていたためです。
現代は、尺寸法だけでなくメートル寸法を基準にする、また高さは自由、作り方もいろいろですから、転用することなどほとんど出来ません。社会全体で長期使用できるようになっていたのが江戸時代だったのです。
戦後の高度成長期から、寸法も作り方もバラバラでしかもその作り方を公開していない工法があるようになりました。これでは社会全体で材料を減らす、無駄な材料を作らないとはならないのです。この家しか使えない材料があるのが現代なのです。
省エネの考えには廃棄物を減らすということも含まれていると思います。そう考えると現代は江戸時代より劣っていると思います。
「災害があった時にとりあえず応急修理ができる、ホームセンターで売っている材料で直せる家でないと困りますよ」私が以前からお客さんに言っていることです。
次回は、『「長期優良住宅制度」のギモン⑪~数世代にわたって住み続けられるには』です。
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