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コラム

物がどこかに行く

2024年4月25日

コラムカテゴリ:法律関連

 大阪の人間は、「物がどこかに行きよった」とよくいう。物が自分でどこかに行く訳はないので、自分でどこかに忘れているのだが。

 私も物がどこかに行くことがある。事件記録や証拠の類いは全く問題ないのだが、事務所が何々がないと騒いで、事務員総出で探してもらい、私の机にあるということがよくある。見ていたはずのところから出てくるのである。

 外で落としたのかもしれないと、行った先の店であったり、乗ったタクシー会社に電話することもある。
 実際に一度JRで万年筆を落としていて、忘れ物センターまで取りに行ったこともあるのだが、たいていは自分がどこかにやっているのである。
 物が出てきたら、本当に申し訳なく思い、探してくれた店の人に謝罪の連絡をすることになる。出てきてよかったですね、と言ってくれるのだが、本当は迷惑であろう。
 仕事だと大丈夫な(はず)のだが、私の失せ物に対する節穴アイはどうしようもないようである。

この記事を書いたプロ

中隆志

被害者救済に取り組む法律のプロ

中隆志(中隆志法律事務所)

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