コラム
冷えからくる不妊症 ある36歳の女性漢方薬
2024年3月26日 公開 / 2024年5月15日更新
冷え性は様々な病気を引き起こします。この方は、生理不順、多囊胞性卵巣(右)と高プロラクチン血症がある方でした。
体質は、中肉中背、イライラしやすい、人に気を使う、顔色は色白、手足の冷え、ややのぼせ、疲れやすい、足のむくみ、大便1日1回で下痢しやすい、低血圧、めまい、小児期乗り物酔いあり、唇の乾燥、肩凝り、胸焼け、胃痛、腹痛、お腹の張り、皮膚は乾燥気味、生理不順で生理が遅れやすく甘いものが大好きでした、飲酒は、週3回、朝食はパン食、睡眠時間6時間、運動は特にしていませんでした。
体を中から温める、温経湯を14日服用し、腕、背中、足、お腹に湿疹ができはじめました。只、冷えと下痢は調子が良いのです。30日服用湿疹が治まり自然妊娠され、その後、無事ご出産されました。
産後4ヶ月にまぶた、頬、首の湿疹を訴えご来店されました。甘いものは食べています。授乳中で産後の体力低下も考えて、帰耆建中湯を30日飲んでいただきました。湿疹は変わらず、温経湯に変更し、皮膚は改善されました。
それから、そろそろ第二子を考えたいと相談され、断乳も少し遅れ、三度、温経湯服用で6ヶ月自然妊娠されました。しかし残念なことに5週で流産されました。
腰から首にかけての全身の凝り、むくみ、目の疲れからの頭痛、声のかすれ、生理は35日でした。そして当帰芍薬散料に変更し、すぐさま味が合わないと言われ、小便の量が減り、背中が凝り、頭痛がひどくなりました。
そして、温経湯に戻すこと4ヵ月後自然妊娠され安定期に入りました。
温経湯の中に入っている成分呉茱萸は、内臓の毛細血管の流れをよくする働きが認められています。からだに合った漢方薬を見つけることは大変ですが、相性が合うと良く変化させます。また、養生も必要です。
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